
糖尿病内科・循環器内科のクリニックです
脂質異常症と運動療法の切っても切れない関係
脂質異常症は、コレステロールや中性脂肪などの血中脂質の値が異常に増える状態で、動脈硬化が進むことで心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まる疾患です。運動は、日常生活に取り入れやすい運動習慣を身につけて、健康を改善・維持するための方法です。脂質異常症の治療や予防において、運動の役割は非常に重要です。
運動を行うことで、血中の悪玉コレステロール(LDL)が減少し、善玉コレステロール(HDL)が増加するため、血管の健康が維持されます。また、運動によって筋肉量が増えると、脂肪の代謝が活発化し、血中脂質の改善が期待できます。さらに、定期的な運動により、高血圧や糖尿病などの生活習慣病の発症リスクも低減されます。
運動を取り入れることで、脂質異常症の方の生活の質が向上し、病気の悪化を防ぐことができます。適度な運動を日常生活に取り入れ、脂質異常症を改善することが大切です。
運動が脂質異常症に与える効果
運動は、脂質異常症に対して以下のような効果があるとされています。
1. 悪玉コレステロール(LDL)の減少
運動によるエネルギー消費で、余分な脂質が燃焼されることでLDLが低下します。
2. 善玉コレステロール(HDL)の増加
運動により筋肉が増え、脂肪の代謝が促進されることでHDLが上昇し、動脈硬化予防に役立ちます。
3. 体重の減少
運動によるカロリー消費で、肥満を改善し、脂質異常症の原因となる体重の増加を抑制します。
4. 血圧の改善
運動が血管の柔軟性を高め、血圧を正常化する効果があります。
5. 糖尿病の予防
運動がインスリンの働きを助け、血糖値を下げる作用があるため、糖尿病の発症リスクを減らします。
運動は、これらの効果を通じて、脂質異常症の改善や予防に役立ちます。
脂質異常症改善に効果的な運動方法5選
脂質異常症改善に効果的な運動方法として以下の5つが挙げられます。
1. ウォーキング
適度な運動強度で脂質異常症に効果的です。毎日30分から1時間、週5回以上実施することが望ましいです。
2. ジョギング
ウォーキングよりも高い運動強度で、脂質異常症の改善効果が期待できます。
3. 水泳
全身運動であり、関節に負担が少なく、適度な運動強度が維持されるため、脂質異常症に効果的です。
4. 自転車
有酸素運動であり、心臓に負担が少なく、脂質異常症に効果的な運動です。
5. ストレッチング
筋肉の柔軟性を高め、血流を良くし、脂質異常症改善に役立ちます。
いずれの運動方法も、適切な強度と持続時間で行うことが大切です。運動習慣を継続的に行うことで、脂質異常症の改善を期待できます。
ウォーキングで心と体のリスクを軽減
ウォーキングは、運動不足や生活習慣病の予防に効果があると広く知られています。適度な運動量が心臓に酸素を供給し、健康を維持することができます。また、ウォーキングは、コレステロールや血圧の改善にも役立ちます。具体的には、中性脂肪やLDL(悪玉)コレステロールを減らし、HDL(善玉)コレステロールを増やすことで、動脈硬化のリスクを低下させます。
さらに、ウォーキングはストレス解消にも効果があります。日常生活においてストレスが溜まりがちなので、ウォーキングで気分転換をすることで心の健康にも良い影響をもたらします。ただし、無理をせず適度なペースで行うことが重要です。毎日のウォーキングがリスクを軽減するための最良の方法です。
水泳による全身のエネルギー代謝アップ
水泳は全身を使う運動であるため、エネルギー代謝がアップしやすいことが特徴です。水泳によるエネルギー代謝の向上は、脂肪燃焼を促進し、肥満や糖尿病など生活習慣病のリスクを低減します。また、水泳は心臓にも良い影響を与え、心肺機能の向上に繋がります。
さらに、水泳は筋力や柔軟性の向上にも役立ち、体力の維持に助けとなります。特に、水中での運動は関節に負担がかからず、体への負担が少ないため、長期的に続けることが可能です。水泳を継続することで、全身のエネルギー代謝がアップし、健康的な体へと導かれます。
ジョギングで基礎体力と血管機能を向上
ジョギングは、基礎体力を向上させ、心臓や血管機能に良い影響を与えます。適度な運動により、血液の循環が促進され、動脈硬化や高血圧の予防につながります。また、血管の柔軟性も向上し、血流がスムーズになります。継続することで、健康的な体を維持できるだけでなく、生活習慣病のリスク軽減にも繋がります。

ウォーキングがおすすめ
自転車による血圧の安定効果と脂肪燃焼
自転車は、血圧の安定に効果的な運動の1つです。適度な運動によって、血流が改善され、血圧が正常な範囲内に安定します。また、自転車による運動は、脂肪燃焼を促進し、肥満の予防にも役立ちます。
自転車は、筋力や柔軟性の向上にも効果があります。特に、下半身の筋肉が鍛えられることで、血行が良くなり、冷え性の改善にも繋がります。自転車を継続することで、健康的な体を維持し、生活習慣病のリスクを軽減します。
効果的な運動を始める前のチェックポイント
運動を始める前にチェックすべきポイントがいくつかあります。まず、医師の診断や理学療法士の指導を受けることが重要です。この際、既往症や現在の症状、運動経験などを伝えることが大切です。次に、適切な運動強度と目標設定を行う必要があります。個人の体力や健康状態に合わせた運動計画が効果を最大限に引き出すためです。また、運動に適した服装や道具を用意することも、怪我を防ぐ上で重要です。さらに、運動を始める前のウォームアップや終わった後のクールダウンも、筋肉や関節の負担を軽減するために大切です。これらのポイントを押さえることで、運動による効果を最大限に引き出しましょう。

ウォーミングアップとクールダウン
運動強度や目標を医師と相談
運動強度や目標を医師と相談する理由は、運動が安全で効果的に行えるようにするためです。医師は個人の健康状態や生活習慣、運動経験に応じて、最適な運動強度や適切な運動方法を提案できます。また、医療的な視点から目標設定をサポートし、リスクを最小限に抑えることができます。運動を上手に進めるためには、医師や理学療法士との密なコミュニケーションが不可欠です。
継続が鍵!運動で脂質異常症を克服しよう
継続することが運動で脂質異常症を克服するための鍵である。運動は、脂質異常症の改善に有効な運動方法の一つであるが、継続することで効果が最大限発揮されます。その理由は、運動によってHDL(善玉)コレステロールが増え、LDL(悪玉)コレステロールが減ることが報告されており、脂質異常症の改善に繋がります。また、適度な運動が続けられることで、血流の改善や体重の減少、糖尿病や高血圧の予防にも役立ちます。運動の効果を実感するためには、毎日の生活に取り入れ、継続することが大切です。最後に、医師と相談の上、運動を始めてみましょう。心身の健康を保ちながら、脂質異常症を克服していきましょう🍀
次週からは睡眠時無呼吸症候群についてご案内します!
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【参考文献】
・厚生労働省,脂質異常症を改善するための運動 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-003.html
・日本動脈硬化学会,脂質異常症診療のQ&A https://www.j-athero.org/jp/publications/si_qanda/