2025年11月14日(金)は世界糖尿病デー

糖尿病内科・循環器内科のクリニックです
いま、あなたに知ってほしい“糖尿病の真実”
世界で6秒に1人の命を奪う病気
「糖尿病」がどれほど深刻な病気かご存じでしょうか?
世界では6秒に1人が糖尿病関連の原因で命を落としているといわれています。
2021年現在、世界の糖尿病人口は5億3,700万人を超えており、2045年には約7億8,300万人に達すると試算されています。特に日本が位置するアジア・太平洋地域の患者数の増加は深刻で、全世界の約1/3の糖尿病患者がこの地域に集中しています。
日本国内では、国民の約6人に1人(約2,000万人)が糖尿病またはその予備群と推計されています。
さらに、糖尿病にかかる年間医療費は1兆2,239億円──。
社会全体の医療負担の大きさを見ても、糖尿病は“国民病”と言っても過言ではありません。
それでも、「甘いものを食べすぎた人の病気」「自業自得」などの偏見はいまだに根強くあります。
しかし、糖尿病はそんな単純な病気ではありません。
糖尿病は「単純に生活習慣病」とは言えない
糖尿病とは、血糖値を調整するインスリンの働きが悪くなり、血液中の糖が高い状態が続く病気です。
この“高血糖状態”が長く続くと、全身の血管が傷つき、次のような合併症を引き起こします。
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網膜症(失明の原因)
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腎症(透析の原因)
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神経障害(しびれ・痛み)
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動脈硬化(心筋梗塞・脳梗塞の原因)
つまり糖尿病は、「血糖値だけの問題」ではなく、全身の臓器をむしばむ病気なのです。
しかも怖いのは、これらがほとんど自覚症状のないまま進行してしまうということです。
なぜ増えている? 糖尿病予備群の現実
近年、糖尿病は日本だけでなく世界中で増加しています。
特にアジアでは、食文化の変化と運動不足、ストレス社会が大きな要因です。
日本では次のような生活習慣がリスクを高めています。
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朝食を抜く、夜遅い食事が多い
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炭水化物中心の食事
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運動不足(1日の歩数が5,000歩未満)
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睡眠不足・ストレス
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加齢や体重増加による代謝の低下
40代以降になると血糖コントロールが崩れやすく、「気づいたら予備群」という人も少なくありません。

「放置」が命取りに
健康診断で「血糖値が少し高い」と指摘されても、症状がないため放置してしまう人が多くいます。
しかし、糖尿病は沈黙の病気(サイレントキラー)と呼ばれています。
動脈血管のダメージは静かに、しかし確実に進行していきます。
糖尿病が進行すると、失明・透析・下肢切断など生活の質を大きく損なう結果につながります。
だからこそ、早期発見・早期治療が何より大切なのです。
糖尿病は「コントロールできる病気」
糖尿病は完治が難しい病気ですが、正しい治療と生活改善でコントロールが可能です。
治療の柱は「食事」「運動」「薬物療法」の3つ。
🍽 食事療法
野菜を先に食べる「ベジファースト」や、白米を雑穀米に変えるなど、食べ方・選び方を工夫するだけで血糖値の上昇を抑えられます。
🏃♂️ 運動療法
1日30分のウォーキングや、階段を使うなど日常の中に運動を取り入れることが重要です。筋肉を動かすことで血糖が消費されやすくなります。
💊 薬物療法
近年では、血糖値を下げるだけでなく心臓や腎臓を守る新しい薬も登場しています。
医師と相談しながら、治療法を見つけていくことが大切です。
世界糖尿病デーに考えたい「偏見」のこと
糖尿病の患者さんの中には、「病気を知られたくない」「自分の不摂生と思われたくない」と感じる方が少なくありません。
しかし、糖尿病は誰でもなる可能性がある病気です。
遺伝や体質、ストレスなど、自分ではコントロールできない要素も大きく関係します。
「正しく理解すること」が、偏見をなくし、患者さんの心の支えになります。
世界糖尿病デーのブルーライトには、そんな**“理解と連帯”のメッセージ**が込められているのです。
🔷 ブルーライトアップに込められた意味
毎年11月14日、世界各地のランドマークが青く輝きます。
このブルーの光は、「健康な地球」「命の輪」「希望」を象徴する世界共通のカラーです。
世界糖尿病デーの青い丸をモチーフにした「ブルーサークル」は
国連やどこまでも続く空を表す「ブルー」と、団結を表す「輪」をデザインし、”Unite for Diabetes”(糖尿病との闘いのため団結せよ)というキャッチフレーズとともに、世界中で糖尿病抑制に向けたキャンペーンを推進するシンボルマークです。
ブルーライトアップは、単なるイルミネーションではありません。
糖尿病の予防・理解・支援を呼びかける希望の光です。

当院の取り組み
当院には糖尿病専門医・循環器専門医が在籍しており、糖尿病・高血圧・脂質異常症を総合的に管理することができます。
さらに管理栄養士・保健師・療養指導士がチームでサポートし、食事・運動・生活習慣をトータルで支えます。
血液検査や超音波検査(エコー検査)も実施することができます。血糖値やHbA1cは検査後はすぐに結果が出るため、検査結果を検査当日に説明することができます。
私たちは、患者さま一人ひとりの“ライフスタイルに合わせて寄り添う医療”を目指しています。
まとめ
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糖尿病は世界で6秒に1人の命を奪う深刻な病気です
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日本では約2,000万人が患者・予備群です
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糖尿病による医療費は年間1兆円以上
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偏見をなくし、正しい理解を広げることが大切です
世界糖尿病デーを、自分の健康を見直すきっかけに。
まつもと整形外科・内科は、糖尿病とともに生きる方々、そして予防に取り組むすべての人を応援しています。
https://naika.m-seikei.net/disease/diabetes/
当院は循環器専門医・糖尿病専門医だけではなく、心不全療養指導士・保健師・心臓リハビリテーション指導士が在籍しております。
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