秋の味覚と糖尿病|久留米市で糖尿病・生活習慣病治療|久留米生活習慣病相談室

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秋の味覚と糖尿病

🍠秋の味覚と糖尿病 〜おいしい季節には糖質にご注意〜

久留米生活習慣病相談室 監修:まつもと整形外科

糖尿病内科・循環器内科のクリニックです

 

秋といえば“食欲の秋”。サツマイモや栗、かぼちゃ、柿、ぶどうなど、旬の食材が並ぶ季節です。
これらは栄養豊富で体に良いイメージがありますが、糖尿病の方や血糖値が気になる方にとっては注意が必要な食材でもあります。
今回は、秋の味覚を楽しみながら血糖コントロールを保つためのポイントを、わかりやすく解説します。

🍠秋の味覚 〜“自然の甘さ”でも糖質には要注意〜

サツマイモや栗、かぼちゃは「砂糖を使わない自然の甘みがあるから安心」と思われがちですが、実は糖質を多く含んでいます。

食材(可食部100gあたり) 糖質量(g) カロリー(kcal)

サツマイモ

約30g

約130kcal

栗(ゆで)

約30g

約160kcal

かぼちゃ(西洋)

約20g

約90kcal

これらはご飯半膳(約80g:糖質約30g)に相当します。
「野菜だから」「お菓子よりは健康的だから」と油断すると、知らないうちに糖質過多になってしまうことがあります。

🍇秋の果物は“高糖度”にも注意!

果物もビタミンや食物繊維が豊富で体に良いですが、果糖という糖質を多く含みます。
秋に旬を迎える果物は糖度が高く、血糖値を上げやすい傾向があります。

果物(可食部100gあたり) 糖質量(g) 特徴

約14g

βカロテンが豊富だが糖質高め

ぶどう

約15g

甘みが強く少量でも糖度が高い

りんご

約13g

食物繊維は多いが食べすぎ注意

約11g

水分が多くても糖質は中程度

1日の目安は果物1単位(約80kcal)=柿なら小1個、りんごなら1/2個程度
特にジュースやドライフルーツは糖質が凝縮されているため控えましょう。



秋の果物は“高糖度”にも注意!

 

🥗食べ方を工夫して秋の味覚を味方に!

糖質が多い食材でも、食べ方次第で血糖上昇をゆるやかにすることが可能です。

✅食物繊維を先に食べる

野菜・きのこ・海藻を最初に食べる「ベジファースト」で血糖上昇を防ぎます。
秋はきのこ鍋野菜たっぷりの味噌汁がおすすめ。

✅主食とのバランスをとる

イモ類や栗を食べる日は、ご飯を減らして調整
例:さつまいもを食べるなら、ご飯を半分に。

✅調理法も意識する

焼きいもや煮物は糖化が進みやすく甘みが強くなるため、蒸す・ふかすなどシンプルな調理がおすすめ。

🍱おすすめ!簡単・低糖質 秋の味覚レシピ3選

忙しい日でも手軽に作れる、糖尿病の方にやさしい秋レシピをご紹介します。

🍠① さつまいもと鶏むね肉のしょうが煮(1人分 約180kcal)

材料(2人分)

  • さつまいも(小1本・150g)

  • 鶏むね肉(200g)

  • しょうが(すりおろし小さじ1)

  • しょうゆ(小さじ2)

  • みりん(小さじ1)

  • 酒(大さじ1)

  • 水(100ml)

作り方

  1. さつまいもは1cm厚の半月切りにして水にさらす。

  2. 鍋に水・酒・しょうがを入れ、鶏肉を煮る。

  3. 火が通ったら、さつまいもと調味料を加えて弱火で10分ほど煮る。

ポイント
みりんを控えめにして、しょうがで風味を引き立てます。
鶏むね肉のたんぱく質と一緒に摂ることで、血糖上昇を穏やかに。

🎃② かぼちゃと豆腐の味噌そぼろあん(1人分 約160kcal)

材料(2人分)

  • かぼちゃ(150g)

  • 木綿豆腐(1/2丁)

  • 鶏ひき肉(100g)

  • 味噌(小さじ2)

  • だし汁(100ml)

  • しょうが(少々)

  • 水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1+水小さじ2)

作り方

  1. かぼちゃはひと口大に切り、レンジで3分加熱。

  2. 鍋で鶏ひき肉としょうがを炒め、だし汁と味噌を加える。

  3. 豆腐を崩して入れ、かぼちゃを加えて軽く煮る。

  4. 水溶き片栗粉でとろみをつけて完成。

ポイント
豆腐を加えることで糖質を減らし、たんぱく質をプラス。
味噌の風味で塩分控えめでも満足感があります。

🌰③ 栗ときのこの炊き込みご飯(1人分 約220kcal)

材料(2人分)

  • 米(1合)+もち麦(大さじ2)

  • むき栗(6個)

  • しめじ・まいたけ(合わせて100g)

  • しょうゆ(小さじ2)

  • だし(180ml)

作り方

  1. 炊飯器に米・もち麦・調味料・だしを入れる。

  2. 栗ときのこをのせて通常通り炊く。

  3. 炊き上がったら混ぜて出来上がり。

ポイント
栗は1人3個までが目安。もち麦の食物繊維で血糖上昇をゆるやかに。

🩺 食欲の秋こそ「血糖モニタリング」を忘れずに

秋は涼しくなり、ウォーキングなどの運動を始めるのにも最適な季節です。
食後に15分でも体を動かすことで、血糖値の上昇を抑えることができます。

また、食後の血糖変動をチェックできる持続血糖測定(CGM)もおすすめです。
当院では、糖尿病専門医・看護師が連携し、食事・運動・お薬のバランスを丁寧にサポートしています。
「秋の味覚を楽しみながら血糖を保ちたい」という方は、ぜひご相談ください。

🌰まとめ

  • サツマイモ・栗・かぼちゃ・果物は糖質が高いため“量”に注意

  • 食物繊維やたんぱく質と組み合わせて血糖上昇を緩やかに

  • 調理法や主食量を工夫して、秋の味覚を上手に楽しむ

  • 手軽な低糖質レシピで「おいしい」と「健康」を両立

詳しくはこちらをご覧ください🍀

https://naika.m-seikei.net/disease/diabetes/


 

当院は循環器専門医・糖尿病専門医だけではなく、心不全療養指導士・保健師・心臓リハビリテーション指導士が在籍しております。

日常の体調の心配を、どうぞお気軽にご相談ください。

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📕参考文献

一般社団法人日本糖尿病学会