めまいや突然の息切れに注意したい「肺塞栓症」とは|久留米市で糖尿病・生活習慣病治療|久留米生活習慣病相談室

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めまいや突然の息切れに注意したい「肺塞栓症」とは

水分不足が招く命の危険⁉ めまいや突然の息切れに注意したい「肺塞栓症」とは

久留米生活習慣病相談室 監修:まつもと整形外科

糖尿病内科・循環器内科のクリニックです

 

まだまだ暑さが残るこの時期、脱水や水分不足による体調不良が増えています。
そんな中で見逃してはいけないのが、めまい・息切れ・足のむくみなどの症状。これらは「肺塞栓症(はいそくせんしょう)」のサインかもしれません。

過去に深部静脈血栓を指摘されたことがある方や、デスクワーク・旅行などで長時間動かない時間が多い方は特に要注意。今回は、命にかかわる可能性もある肺塞栓症の予防と早期発見のポイントを解説します。

肺塞栓症とは?

肺塞栓症とは、下肢の静脈でできた血液の塊(血栓)が血流に乗って肺に運ばれ、肺の動脈をを詰まらせる病気です。
多くは足の静脈でできた血栓(深部静脈血栓)が原因で、これが血流に乗って肺に運ばれることで発症します。

この血栓が肺の血管(肺動脈)を塞ぐと、血液中の酸素の取り込みができなくなり、全身に十分な酸素を供給できなくなり、重症な場合には命に関わり、死に至ることがあります。何より早期発見、早期治療が重要になります。

別名で「エコノミークラス症候群」と呼ばれています!

飛行機の狭い空間に長時間座った状態でいることが原因で、発症することが多いために「エコノミークラス症候群」とも呼ばれています。

肺塞栓症のサインに要注意!

以下のような症状が突然現れた場合、肺塞栓症の可能性があります。

長時間の車の運転後、飛行機へ乗車後、新幹線へ乗車後に

  • 急に息が切れる・呼吸が苦しい

  • 胸の痛み(呼吸時に悪化)

  • めまい・ふらつき・意識が遠のく感じ

  • 脈が速くなる・冷や汗が出る

  • 咳や血の混じった痰

特に、これらが急に起きた場合は注意が必要です。
暑さや疲労のせいにしてしまいがちですが、「いつもと違う」と感じたら迷わず受診しましょう。

肺塞栓症のサインに要注意!

胸の痛み(呼吸時に悪化)

過去に「深部静脈血栓」と言われた方は特に注意!

足の血管にできた血栓が肺へ飛ぶことで起こる肺塞栓症。
そのため、過去に**「足に血栓がある」といわれた経験がある方**は、肺塞栓症のリスクが高いといえます。

また、以下のような状態も血栓ができやすくなります。

  • 長時間同じ姿勢でいる(車・飛行機・デスクワークなど)

  • 水分摂取が少ない

  • 手術・入院後の安静

  • 妊娠・産後

  • がんの治療中

  • 高齢者

このようなリスク因子が複数ある方は、**「突然の息切れ=肺塞栓症かもしれない」**と考えることが、命を守る第一歩です。

残暑の季節は水分不足に要注意!

9月の残暑の時期は、気づかないうちに脱水が進みやすく、血液がドロドロになりやすい時期でもあります。
血液が粘りやすい状態は、血栓ができやすくなる要因です。

さらに、冷房の効いた室内で動かずに過ごす時間が長くなると、下肢の血流が滞り、静脈血栓が形成されやすくなります。

診断・治療は医療機関で

肺塞栓症が疑われた場合は、医療機関で血液検査や画像検査(CTなど)を行い、必要に応じて治療を開始します。

治療の中心は**血液を固まりにくくする薬(抗凝固薬)**です。
重症の場合は血栓を溶かす薬や入院管理が必要になることもあります。

いずれにしても、症状が出てからのスピードが大切です。「様子を見る」ではなく、すぐに相談を。

肺塞栓症を予防するためにできること

肺塞栓症は、生活習慣の工夫で予防できる病気です。以下のようなことを日常的に意識しましょう。

1. 水分をしっかりとる

→ 朝起きたとき・寝る前・移動時など、こまめに水分を補給しましょう。目安は1日1.5~2L

2. 長時間同じ姿勢を避ける

→ デスクワークや車移動の際は、1時間ごとに足を動かす・立ち上がることが大切です。

3. 弾性ストッキングを活用

→ 血流をサポートする医療用ストッキングは、立ち仕事・旅行時・術後などに効果的です。

4. 足の体操や軽い運動

→ ふくらはぎの筋肉は“第二の心臓”といわれます。かかとの上下運動やウォーキングで血流を改善しましょう。

まとめ|急なめまいや息切れ、過去に静脈血栓の既往がある方は今すぐチェック!

肺塞栓症は、突然命を脅かすこともある重大な疾患です。
特に、暑さで脱水になりがちなこの時期は、血栓ができやすく、発症リスクが高まります。

「めまいが続く」「急に息が苦しくなった」「以前に足の血栓を指摘された」
――そんな方は、肺塞栓症のサインかもしれません。

症状に心当たりがある方は、ぜひ早めに医療機関を受診してください。
自分の身体を守る一歩は、「いつもと違う」ことに気づくことです。

当院は循環器専門医・糖尿病専門医だけではなく、心不全療養指導士・保健師・心臓リハビリテーション指導士が在籍しております。

日常の体調の心配を、どうぞお気軽にご相談ください。

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📕参考文献

・一般社団法人 日本循環器学会 ガイドラインシリーズ

https://www.j-circ.or.jp/guideline/guideline-series/