
糖尿病内科・循環器内科のクリニックです
今週より新シリーズが開始します!今回のテーマは『不整脈』です。
第1弾は不整脈の原因と症状についてお話します。
不整脈を知り尽くす!心臓の正常リズムと不規則な脈や、心房性疾患と心室性疾患にまつわる症状と種類について解説します。
不整脈に関する情報をしっかりと把握することで、自分やご家族の健康を守るための知識を身につけることができます。 不整脈を理解することで、不整脈対策がより効果的になります。

不整脈について理解しましょう
不整脈の原因と症状を知る
心臓の鼓動は通常は一定のリズムですが、心臓のリズムが乱れて正常でない状態のことを不整脈と言います。不整脈の原因は様々です。原因としては、心房や心室の異常、心筋梗塞や心筋症、高血圧などが挙げられます。また、ストレスや睡眠不足、喫煙、過剰なアルコール摂取といった生活習慣も影響を与えることがあります。
症状には、動悸やめまい、冷や汗、息切れ、失神などがあり、重篤な場合には心不全や脳梗塞を引き起こすこともあります。不整脈の予防には、健康的な生活習慣を心掛け、定期的に医療検査や診察を受けることが必要です。また、もし症状がある場合は、医師に相談して診断や治療を受けることが大切です。
心臓の正常リズムと不規則な脈
心臓の正常なリズムは、洞房結節から起こる電気の刺激により、心房が収縮し、血液を心室に送り、心室も収縮して全身に血液を送るというリズムを保っています。しかし、電気的な異常や心臓の構造的な問題がある場合、リズムが乱れ、不規則な脈が生じます。
不規則な脈の種類や程度によっては、身体に影響を与えることがあります。例えば、脈拍が速すぎる場合、心室が充分に血液を送り出せず、全身の循環が悪くなることがあります。逆に、脈拍が遅すぎる場合は、酸素不足による意識障害や失神を引き起こすことがあるため注意が必要です。
不整脈を引き起こす心房性疾患と心室性疾患
心房性疾患は、心房の異常によって不整脈が引き起こされる病気で、例えば、心房細動や心房性頻脈などがあります。これらの病気では心房内に血栓ができやすくなり、脳梗塞のリスクが高まるため注意が必要です。
一方、心室性疾患は、心室の異常に基づく不整脈で、心室細動や心室頻拍などが代表的です。これらの病気は重篤化することもあり注意が必要です。
不整脈の治療法は、原因や自覚症状によって異なります。薬物療法や電気的除細動、カテーテルアブレーションなどが選択されることがあります。状態やリスクに応じて、医師と相談しながら最適な治療法を選ぶことが重要です。
不整脈は以下の3つのタイプがあります。
◎徐脈性不整脈
心拍数が遅く(50回/分以下)なる不整脈を徐脈性不整脈といいま
◎頻脈性不整脈
心拍が早く(100回/分以上)なる不整脈を頻脈性不整脈といいます。
◎期外収縮
不整脈の中で最も頻度が高いのが期外収縮になります。
脈が早く打たれるため、動悸として自覚します。
生活習慣とストレスが不整脈に与える影響
生活習慣やストレスも不整脈の原因となります。たとえば、以下のような要素が影響を及ぼすことがある。
– 睡眠不足: 心臓に負担をかけ、不整脈を引き起こすことがある。
– 過度な運動: 突然の激しい運動は心臓にストレスを与えます。
– 喫煙・飲酒: これらは心房細動のリスクを高めます。
– カフェイン: 摂取量が多い場合、期外収縮を起こすことがあります。
これらの要素に注意して生活することで、不整脈の発症リスクを減らすことが可能です。

睡眠不足は不整脈の原因となりうる
健康的な生活習慣でリスクを低減
健康的な生活習慣を身に付けることで、不整脈のリスクを軽減することができる。以下、有効な方法をいくつか紹介する。
1. 適度な運動: 正しい運動習慣を身に付け、心臓を鍛える。
2. バランスの良い食事: 心臓に負担をかけないよう、栄養バランスに注意して食事を摂る。
3. 禁煙・節酒: 禁煙し、アルコール摂取も控えめにする。
4. ストレスの軽減: 自分に合ったリラックス方法を見つけ、ストレスを軽減させる。
これらを実践することで、健康的な生活を送り、心臓のリスクを軽減することができる。

不整脈予防のために禁煙は有効
ストレスコントロールで心のリズムを安定
ストレスが心臓に与える影響は大きく、ストレスコントロールが心のリズムを安定させる役割を果たします。ストレスが原因で不整脈が起こることがあるため、ストレスの軽減は予防策としても有效である。
具体的なストレスコントロールの方法には以下のようなものがある。
– 適度な運動
– 睡眠の質を向上させる
– リラクセーションや瞑想
– 健康的な食生活を心がける
これらの生活習慣を改善することで心臓の機能が向上し、心臓のリズムが安定する可能性が高まります。また、定期的な健康診断を受けることで、心臓の症状やリスクを早期に把握し、適切な治療を受けることができます。
不整脈の診断と検査方法
不整脈は幾つかのタイプがあり、その原因や治療法も異なるため、適切な診断が大切です。
主な検査方法
– 心電図検査
– 24時間ホルター心電図検査
– 心エコー検査
– 血液検査
これらの検査を通して、不整脈のタイプや原因を特定し、治療プランを立てることができます。
心電図
心電図は、不整脈の初期診断に最も役立ちます。心電図は、心臓の電気活動を記録し、その波形から心臓のリズムや異常を検出することができます。心電図検査は痛みがなく、手軽に行うことができるために、不整脈を疑う症状がある場合にはすぐに検査を受けましょう。また、定期健康診断で心電図検査を受けることで、自覚症状がない状態の不整脈を早期に発見することが可能です。
24時間ホルター心電図検査
不整脈は予期せず発生することも多いため、発作が起こった時でないとその変化を捉えられません。ホルター心電図は24時間心電図を記録することで寝ている時など気付かぬうちに起きる不整脈も見逃さないようにします。
心エコー
心エコー検査では、心室や心房の収縮・拡張機能、心臓弁膜の状態などを視覚的に評価することができます。
心臓に何らかの異常がある方は、定期的に心エコー検査を行って心臓の動きの状態を確認しておくことは大切です。
家庭でできる不整脈の予防とケア
家庭で不整脈の予防とケアを行うには、以下の点に注意が必要です。
-ストレスの軽減:ストレスは不整脈を引き起こす要因の一つであり、リラックスする時間を設けることが重要です。
-適度な運動:運動不足は心血管疾患を引き起こしやすくなるため、無理のない運動を継続して行いましょう。
-睡眠の質の向上:十分な睡眠は心臓にとって大切であり、良い睡眠環境を整えることが望ましいです。
-食生活の改善:アルコールの過剰摂取は不整脈のリスクを高めますので、バランスの良い食事を心がけてください。
検脈の方法を身につけて早期発見
検脈は、脈拍の確認を通して心臓のリズムに異常がないかを調べる方法です。脈拍を確認するポイントは手首の動脈で、指で押さえてゆっくりと脈を数えることが大切です。不整脈の早期発見に役立ちますので、日常的に検脈を行い異常を察知しやすいようにすることが望ましいです。
まとめ:不整脈と向き合い健康な毎日を送る
不整脈と向き合い、健康な毎日を送るためには、医療機関での適切な診断や治療を受けることが大切です。また、家庭でできる予防やケアを意識し、検脈を習慣化することによって早期発見が可能となります。これらを継続的に行うことで、不整脈から身を守ることができます。さらに詳しい情報が知りたい方は、当サイトにある各種解説や専門家への相談もおすすめです。