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糖尿病と運動の関係は??

久留米生活習慣病相談室 監修:まつもと整形外科

糖尿病内科・循環器内科のクリニックです

 

 
今回は糖尿病シリーズ第4弾『糖尿病と運動の関係』についてお話しさせていただきます!

 

糖尿病の方の運動療法の重要性について

糖尿病の方にとって運動療法は非常に大切です。理由としては、運動療法によって血糖値のコントロールが改善されることインスリンの働きが向上すること合併症の予防に繋がることが挙げられます。例えば、適度な運動は筋肉によるブドウ糖の消費を促進し、インスリンの効果も高まり、血糖値が安定します。また、糖尿病の方は運動することで、血糖値が改善するだけではなく、死亡リスクの低下や心血管系リスクの低下が報告されています。


また、運動を継続することで血圧の低下や、高血圧を抑える効果があるため、心臓や血管にかかる負担が軽減され、合併症のリスクも減少します。また、肥満の改善にも役立ちます。

ただし、運動には個人差があるため、安全に行うためには医師や理学療法士と相談しながら進めることが望ましいです。



糖尿病の方に適した運動プログラムの作成

糖尿病の方に適した運動プログラムは、個々の生活環境や体調、病状を考慮して作成されます。まず適切な運動強度や時間を設定することが重要であり、無理をせずに継続して行えることが成功の鍵となります。

プログラム作成には、医師や理学療法士と連携し、以下のポイントを押さえたプログラムを検討します。

☑︎適切なウォームアップとクールダウンの実施

☑︎運動負荷の徐々な上昇

☑︎適切な運動の種類選択

☑︎運動中の血糖コントロール

理学療法士と連携しながら、自身の状況に適したプログラムを組むことで、糖尿病治療に役立てることができます。



運動種類の選択: ウォーキングや水泳がおすすめ

糖尿病の方におすすめの運動として、有酸素運動であるウォーキングや水泳が挙げられます。ウォーキングは、誰でも始めやすく、継続しやすい低負荷の運動であり、筋力や関節の機能も向上する効果があります。また、水泳は関節にかかる負担が少なく、全身の筋肉を使うため、糖尿病の方の筋力低下や運動機能の改善に効果的です。運動を始める際は、症状や運動能力に合わせて適切な種類と強度を選び、無理なく継続することが大切です。

糖尿病には適度な有酸素運動

ウォーキングがおすすめ

 

 

運動の強度と時間: 個人の状態に応じて調整

運動療法は糖尿病の方にとって重要な治療法の1つであり、血糖コントロールインスリン感受性の向上に効果的です。適切な強度と時間の運動を行うことで、生活習慣の改善や合併症の予防にも繋がります。

運動の強度は、心臓機能や筋力、関節の状態などを考慮し、医師や理学療法士と相談して決めることが望ましいです。高血圧や肥満、膝関節などの問題がある場合は、負荷の低い運動が望ましいです。

運動の時間は、個人の運動習慣や症状によって異なりますが、一般的には週に3~5回、1回30分~60程度が推奨されています。体力がある方は毎日行っても問題ありません。また、食後30分程たって食後血糖が上がりきる前に運動を開始するのがよいでしょう。


運動の継続性: 習慣化と楽しみ方がポイント

運動療法の効果を発揮するためには、「継続は力なり」というように、継続性が重要です。習慣化することで、生活の質の向上や予防効果が高まることが期待されます。習慣化のポイントは、日常生活に取り入れやすい運動を選び、無理のない範囲で実施することが大切です。

また、運動を楽しむことも継続への鍵となります。自分に合った運動を見つけたり、友人や家族と一緒に行ったりすることで、運動を楽しんで続けることができます。

さらに、運動の進捗や効果を記録し、モチベーションを維持することも継続性に寄与します。糖尿病の方は血糖値や体重の変化を記録し、効果を確認することで達成感や喜びを感じることができます。

最後に、継続的な運動が難しい場合は、医師や理学療法士に相談し、運動プログラムの見直しや支援を受けることも検討します。


運動中の注意点と対策

運動中の注意点として、まず糖尿病の方は低血糖や脱水に対する注意が必要です。運動前に血糖値を確認し、適切な食事やインスリン調整を行うことが重要です。また、運動中に低血糖症状が出た場合に備えてブドウ糖を携帯しておく必要があります。

脱水対策として、運動前後に十分な水分補給を行い、適度な休息を取ることが大切です。

足のケアも糖尿病の方にとって注意が必要な項目です。適切な靴選びや足の衛生管理を行い、合併症のリスクを減らします。

また、運動中の心臓負荷に注意し、無理をせず適度な強度で行うことが大切です。高血圧や心臓病を併せ持つ方は、医師と相談し運動プログラムを決定します。

最後に、運動を継続するためには、無理をせず状態を把握しながら進めることが重要です。定期的に医師と連絡を取り合い、状況を共有することで安心して運動療法を進めることができます。


血糖値の安全な範囲と調整方法

血糖値の安全な範囲は、空腹時で70〜130mg/dL食後2時間で140mg/dL以下とされています。血糖値の調整方法には以下の方法があります。

☑︎適切な食事療法: 糖質やカロリーをコントロールし、バランスの良い食事を心がける。

☑︎適度な運動: 血糖値を下げる効果がある運動を継続的に行う。

☑︎薬物療法: 必要に応じて医師の処方に従い、インスリン注射や経口血糖降下薬を服用する。

血糖値の調整には、糖尿病専門医看護師の指導を受けることが重要です。また、日々の血糖値の変化を記録し、糖尿病のコントロールを継続的に行いましょう。


運動時の低血糖対策と症状の把握

運動時に低血糖を予防する方法は以下の通りです。

☑︎運動前に適量の糖質を摂取する。

☑︎ウォーミングアップやクールダウンを十分に行い、負荷を徐々に変化させる。

☑︎運動中にも血糖値をチェックし、不安定な場合は適切な対処を行う。

☑︎睡眠不足や体調不良の時は中止する。

低血糖の症状を把握し、早期に対処することも重要です。主な症状は手の震え、冷や汗、めまい、空腹感、不安感などです。これらの症状が現れた際は血糖値を測定し、速やかにブドウ糖やジュースなどで糖分を摂取し、必要であれば医師の診療を受けましょう。

運動中は適宜血糖測定を

低血糖に注意

 

まとめ: 糖尿病患者の運動リハビリで健康な生活へ

運動療法は糖尿病の方の血糖値コントロールに有効であり、合併症の予防や生活の質の向上に役立ちます。適切な食事療法や薬物療法と併せて、医師や理学療法士の指導のもと、安全な範囲での運動を継続しましょう。血糖値調整や運動時の低血糖対策を身につけることで、健康な生活を送ることができます。糖尿病と上手く付き合い、日常生活の質を向上させるために、運動療法を始めることを検討してください。

来月からは脂質異常症についてお話していきたいと思います。


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【参考文献】

・糖尿病情報センター.糖尿病の運動のはなし https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/040/040/03.html

・厚生労働省.糖尿病を改善するための運動 https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/exercise/s-05-005.html