【脳梗塞と血圧コントロールの深い関係】 再発予防のために今日からできる対策とは?|久留米で生活習慣病治療なら循環器・糖尿病内科|久留米生活習慣病相談室

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【脳梗塞と血圧コントロールの深い関係】 再発予防のために今日からできる対策とは?

【脳梗塞と血圧コントロールの深い関係】
再発予防のために今日からできる対策とは?

久留米生活習慣病相談室 監修:まつもと整形外科

糖尿病内科・循環器内科のクリニックです

 

脳梗塞は、日本人の死亡原因の上位に入り、四肢麻痺や構音障害など後遺症が残りやすい病気として知られています。その最大のリスク要因のひとつが「高血圧」です。実際、脳梗塞の方の約6割以上が高血圧を合併しているという報告もあり、血圧管理は脳梗塞の発症・再発を防ぐための最重要ポイントと言えます。

この記事では、脳梗塞と血圧コントロールの関係、そして日常生活で行える予防方法について、内科医の視点で分かりやすく解説します。

 

■ 脳梗塞とは?なぜ血圧が関係するのか

脳梗塞は、脳の血管が詰まり、血流が途絶えることで脳細胞がダメージを受ける病気です。血管が詰まる原因には、動脈硬化、心臓由来の血栓、細い血管の閉塞などがあります。

脳梗塞の分類

脳梗塞は、因によって「ラクナ梗塞」・「アテローム血栓性脳梗塞」・「心原性脳塞栓症」の3つのタイプに分類されます。

ラクナ梗塞

脳の細い血管が詰まって起きる脳梗塞をラクナ梗塞と呼びます

アテローム血栓性脳梗塞

悪玉コレステロールなどの影響で脳血管のうち比較的太い血管の内側にプラークと呼ばれる塊ができ、プラークが破綻して血栓が形成されて閉塞したり、血栓が末梢へ移動して末梢血管を閉塞することにより起こる脳梗塞をアテローム性脳梗塞と呼びます。

心原性脳塞栓症

心臓でできた血栓(血の塊)が血流に乗って脳に酸素や栄養を供給する血管が詰まって起きる脳梗塞を心原性脳塞栓症と呼びます。

 

  

● 高血圧が脳梗塞を引き起こす理由

血圧が高い状態が続くと、動脈血管の壁に強い負担がかかり、次第に血管内壁が硬く・もろくなります(動脈硬化)。すると以下のリスクが高まります。

  • 血管の内側が狭くなり、動脈血流が悪くなる

  • 血管の傷に血小板が集まり、血栓ができやすくなる

  • もろくなった血管が破れてしまい、脳出血のリスクも上がる

そのため 高血圧は脳梗塞の最大の危険因子として位置づけられています。

 

■ 血圧コントロールで脳梗塞をどれだけ予防できる?

研究によると、血圧を適切に管理すると、脳梗塞の発症リスクを 30〜40%以上下げることができると分かっています。

また、いったん脳梗塞を発症した方では、再発予防としての血圧管理が非常に重要で、日本脳卒中学会でも「生活習慣改善+降圧治療」の両立を推奨しています。

特に目指したい血圧の目標値は以下です

状況 推奨血圧

一般成人

130/80mmHg 未満

脳梗塞の既往がある方

120〜130/70〜80mmHg 目標が望ましい

※持病や年齢によって適正値が変わるため、主治医と相談しながら進めることが大切です。

 

■ 生活習慣で血圧を下げる有効な方法

脳梗塞予防では、薬だけではなく 生活習慣の改善が大きな効果を持つことが分かっています。

① 塩分を減らす(1日6g未満を推奨)

塩分の摂りすぎは血圧を上げる大きな要因です。
・味噌汁は1日1杯まで
・加工食品(ハム・漬物・インスタント食品)は控えめに
など小さな工夫で大きな差が生まれます。

② 体重コントロール

体重が1kg減ると血圧が1mmHg下がると言われています。無理のない範囲で適正体重を目指しましょう。

③ 適度な有酸素運動

ウォーキングや軽いジョギングは、血管の柔軟性を改善し、血圧を下げる効果があります。
週3〜5回、1回30分が目安です。

④ アルコールは控えめに

飲酒は血圧を上げやすいため、男性は1日1合、女性は0.5合を目安に。

⑤ 禁煙

喫煙は血管を急激に狭くし、脳梗塞リスクを倍増させます。禁煙は最も効果のある予防策のひとつです。

 

禁煙

禁煙

 

■ 降圧薬による脳梗塞予防効果

生活習慣の改善をしても血圧が高い場合、降圧薬による治療が必要です。

主に使われる降圧薬は以下の種類があります。

  • ACE阻害薬

  • ARB

  • カルシウム拮抗薬

  • 利尿薬

これらは脳梗塞の再発予防に有効とされており、適切に継続すると脳卒中の再発率を20〜30%減らすことが分かっています。

● 内科通院を継続することが大切

高血圧は気付かないうちに静かに進行することがあり、「自分は大丈夫」と思って治療を中断すると血圧が急上昇することがあります。
定期的な血圧測定・診察・検査により、再発をしっかり予防できます。

 

■ 脳梗塞のサインを見逃さない

血圧が高い方は、脳梗塞の前兆にも注意が必要です。

  • 片側の手足が動かない、痺れる

  • ろれつが回らない

  • 片目が見えにくい、物が二重にみえる

  • 言葉が出てこない

  • めまいがする

このような症状が出た場合は 一刻も早く医療機関へ。時間との勝負です。

 

■ まとめ:血圧管理は「脳を守る一番の予防」

高血圧は、放置しても自覚症状がほとんどありません。だからこそ、早めの治療と生活習慣の改善が重要です。

脳梗塞は予防できる病気です。
血圧をしっかり管理することで再発のリスクも大きく低減できます。

当院(久留米市安武町:まつもと整形外科)では、循環器内科・糖尿病内科の専門医が、脳梗塞の再発予防や血圧管理について丁寧にサポートしています。「血圧が気になる」「薬を続けるべきか迷う」など、どんなことでもお気軽にご相談ください。

あなたの健康と未来を守るために、私たちは全力でサポートいたします。

当院には、高血圧治療を得意とする糖尿病専門医・循環器専門医が在籍しており、専門性の高い診療体制を整えています。また、心不全療養指導士も在籍しており、日々の体調管理や生活習慣についてのご相談にも丁寧に対応いたします。

血圧や健康に関するお悩みがございましたら、どうぞお気軽にスタッフまでお声がけください。あなたの健康づくりを全力でサポートいたします!

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📕参考文献

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